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札幌SALA撤去の現場で感じたこと
静まりゆく空間に、記憶がよみがえる
札幌に来ております。
目的は、私がトークセンを最初に学んだ場所——櫻井先生のサロン「SALA」の撤去作業のお手伝いです。
訪れた空間は、かつて多くの方を癒してきた場所。
けれど今は静まり返り、ただの「箱」に戻ろうとしています。
わかっていたはずなのに、いざその場に立つと、心の深いところが揺さぶられます。
この場所は、自分がセラピストとしての一歩を踏み出した出発点でした。
ここで響いたトークセンの音、ここで交わした会話、ここで感じた空気。
そのすべてが、手を動かすたびに思い出されてきます。
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あの時櫻井先生からトークセンを学べた幸運
トークセンという技術に出会い、深く学び、
今こうして「施術を仕事」として生きていけること。
それは、間違いなく櫻井先生との出会いがあったからです。
ジャプセンという技法との出会いも、
体の奥に響かせる感覚への理解も、
すべてはここから始まった学びでした。
自分の施術の原点であり、人生の方向が決まった場所。
だからこそ、せめてもの恩返しとして、撤去作業に参加したいと願いました。
段ボールを抱え、棚を運びながら——
その「手」が触れるたび、記憶とともに胸が熱くなります。
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無常の響きとともに受け継がれていくもの
作業を進めるうち、ふと頭をよぎったのはこの言葉でした。
祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり
沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらはす
どれほど満ち足りた空間も、時間も、永遠ではない。
それが無常というものであり、「変わる」ということの意味。
でも、変わるからこそ、今この瞬間が大切になる。
そして、形は変わっても、想いは受け継がれていく。
サロンという空間は失われても、
ここで学んだこと、感じたことは、確実に私の中に生き続けています。
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鹿児島に戻ってもこの想いとともに
明日には鹿児島へ戻ります。
今日できることはすべて終わらせて、しっかり区切りをつけたいと思っています。
この場所で得た時間と経験は、これからも私の施術に流れ続けるでしょう。
トークセンの響きの中に、SALAでの学びが生きている限り——。
ありがとう、SALA。
そして、櫻井先生。本当にありがとうございます。
静かな空間の中で手を動かしながら、
私はまた次の一歩を、確かに踏み出しています。
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