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腰ばかり揉んでもスッキリしない方へ。実は「身体の前側」を見ることがあります
皆さんおやっとさぁ!鹿児島市のトークセン・ビハーラ折田です。
「腰がつらいので、腰をしっかりお願いします」
サロンをしていると、当然こうしたご相談をいただきます。
ところが実際に身体を見てみると、私は腰だけではなくお腹を触ることがあります。
初めての方からすれば、
「いやいや、つらいのは腰なんだけど?」
と思いますよね(笑)
もちろん腰を無視しているわけではありません。
むしろ、腰の状態を考えるためにお腹側も確認しているんです。
長く施術をしていると、腰のつらさを訴えている方のお腹に触れたとき、
「硬いな……」
と驚くことがあります。
中には指を入れて状態を確認しようとしても、ほとんど入らないほどガチガチになっている方もいます。
なぜ腰がつらいのに、お腹を見るのか?
今回は鹿児島でトークセンやタイ古式マッサージ、チネイザンなどを使って多くの身体を見てきた私なりの視点からお話ししてみます。
腰がつらい人のお腹が硬いことがあります
最初にお伝えしておきたいのですが、腰がつらい方すべてのお腹が硬いわけではありません。
腰のつらさには、さまざまな原因があります。
筋肉や関節だけでなく、ケガや病気などが関係している場合もありますから、
「腰がつらい=お腹が原因」
と単純に決めつけることはできません。
ただ、私が実際に施術をしてきた中では、慢性的な腰のつらさを訴えている方のお腹に触れると、腹部の緊張がかなり強いケースに出会います。
表面だけではありません。
少し深いところの状態を確認しようとしても、
「指が入っていかないな」
と感じるほど抵抗がある。
そんなとき、私が確認したくなるものの一つが大腰筋周辺の状態です。
大腰筋とはどんな筋肉?
大腰筋は、身体のかなり深いところにある筋肉です。
腰椎から始まり、骨盤周辺を通って大腿骨へとつながっています。
股関節を動かす働きに関係するだけでなく、腰椎や骨盤との位置関係から、姿勢や身体の安定を考えるうえでも無視できない筋肉です。
デスクワークで長時間座っている。
車の運転が多い。
立ち仕事が続く。
いつも同じ側へ体重をかけている。
こうした日常の積み重ねによって、身体の前側にもさまざまな緊張が生まれます。
だから、
「腰がつらい=背中側の筋肉だけを揉めばいい」
とは私は考えていません。
「前をやるなら後ろも、後ろをやるなら前も」
身体の施術を学んでいると、
「前をやるなら後ろも。後ろをやるなら前も」
という考え方を耳にすることがあります。
私は実際に多くの身体を触るほど、この言葉は面白いなと感じています。
人間の身体には厚みがあります。
腰を身体の後ろ側から見るだけでなく、その反対側には腹部があります。
さらにその奥には筋肉だけでなく、臓器、血管、神経などさまざまな組織が存在します。
腰周辺の深部には、腎臓などの後腹膜臓器もあります。
もちろん、
「腰がつらいのは内臓が悪いから」
と単純に結びつけることはできません。
逆に内臓の病気などが腰の痛みとして現れる場合もあります。
強い痛みや急激な痛み、発熱、血尿、しびれなど、いつもの腰のつらさとは違う症状がある場合には、まず医療機関で確認することが大切です。
そのうえで私が施術として考えているのは、
腰という一部分だけではなく、前後を含めた身体全体の緊張を見ること。
なんです。
お腹を施術したら「腰が軽い」と言われることがある
ここからが、実際に施術をしていて面白いところです。
お腹の緊張が強い方には、チネイザンなどを使って腹部へアプローチすることがあります。
大腰筋周辺も含め、無理に押し込むのではなく、その方の身体の反応を確認しながら施術していきます。
すると施術後、
「腰が軽い」
「さっき感じていた違和感が少ない」
と言われることがあります。
腰そのものを強く揉み続けたわけではありません。
身体の前側へアプローチしたあとに、腰の感じ方まで変わることがある。
こういう経験をすると、身体のつながりの面白さを感じます。
当サロンで行っているチネイザンも、腹部へアプローチしていく施術です。
チネイザンについてはこちらの記事をご覧ください↓
腰を触る前に、腰が楽になっていたこともあります
以前、腰がつらいという方にトークセンをしていたときのことです。
トークセンには基本となる全身の流れがあります。
その方にも身体の状態を見ながら、順番に施術を進めていました。
そして、いよいよ腰を本格的に施術する段階になったところで、
「もう最初ほど腰がつらくないです」
と言われたんです。
まだ腰をしっかり施術する前なのに、です。
これは私自身、とても興味深い経験でした。
もちろん、すべての腰のつらさが同じように変化するわけではありません。
ただ、こうした経験を重ねていると、
「人間の身体って、本当に一部分だけでは見られないな」
と思わされます。
腰をかばうことで別の場所に負担が移ることもある
腰がつらいと、人間は無意識にそこをかばいます。
例えば、少し身体を傾ける。
片側の脚に体重を乗せる。
立ち上がるときに別の場所を多く使う。
そうすると今度は、骨盤や脚、背中など別の場所へ負担が移ります。
最初は腰だけだったものが、
腰をかばう
↓
身体の使い方が変わる
↓
アライメントが崩れる
↓
別の場所が緊張する
↓
さらに腰へ影響する
そんな連鎖が起きているように見える方もいます。
だから私は、腰がつらいという訴えがあっても、立った姿勢や身体全体のバランスも見ます。
そして、もう一つ確認するのが脈です。
解剖学的に身体のアライメントを見る。
実際に触れて硬さを見る。
本人がどこをつらいと感じているのか聞く。
そして脈を見る。
一つの情報だけで決めるのではなく、
「今日、この人の身体全体はどういう状態なんだろう?」
と考えながら施術を組み立てています。
タイ伝統医学では「お腹」がとても重要です
私が腹部を大切にする理由は、解剖学的な視点だけではありません。
タイ伝統医学を学んでいると、とても興味深い身体観に出会います。
その一つが「セン」です。
センとは、タイ伝統医学で考えられている身体を巡るエネルギーの通り道です。
そして主要なセンの多くは、お腹を起点として捉えられています。
これが私は面白くて仕方ないんです。
昔のタイの人たちは、現代と同じ解剖学的な身体地図を使っていたわけではありません。
それでも長い経験の積み重ねの中で、「腹」を非常に重要な場所として捉えてきた。
現代解剖学を学びながら、同時にタイ伝統医学のセンを学んでいると、まったく違う身体地図なのに、ときどき妙に重なって見える瞬間があります。
私は、そこにタイ伝統医学を学び続ける面白さを感じています。
私は身体を「テンセグリティ」として見ています
もう一つ、私が身体を見るうえで大切にしている考え方があります。
それが生体テンセグリティです。
人間の身体は、筋肉、筋膜、骨、関節、内臓、神経、血管などが、それぞれ完全に独立して存在しているわけではありません。
互いに影響し、支え合いながら一つの身体を作っています。
だから一部分のバランスが変われば、離れた場所にも影響が及ぶことがあります。
肩がつらければ肩だけ。
腰がつらければ腰だけ。
私は、そう単純には考えないようにしています。
腰を見るなら、お腹も見る。
前を見るなら、後ろも見る。
筋肉を見るなら、姿勢も見る。
そしてタイ伝統医学のセンや脈という、また別の身体地図からも見てみる。
いくつもの視点を重ねることで、その人の身体を立体的に見たい。
これが現在の私の施術スタイルです。
腰を揉んでも繰り返すなら、別の場所を見てみる
「腰がつらいから腰を揉む」
これは決して間違いではありません。
腰周辺の筋肉が緊張しているのであれば、そこへ適切な施術を行うことも当然あります。
ただ、
何度も腰を揉んでもらっている。
そのときは気持ちいい。
でも、しばらくするとまた同じところが気になる。
そんな場合には一度、
「本当に見るべきところは腰だけなのかな?」
と身体全体へ目を向けてみてもいいかもしれません。
お腹かもしれない。
大腰筋周辺かもしれない。
骨盤かもしれない。
脚かもしれない。
あるいは普段の身体の使い方そのものかもしれない。
答えは一人ひとり違います。
だから私は最初から原因を決めつけません。
身体を見て、触れて、本人の訴えを聞いて、脈を確認する。
そのうえでトークセンやチネイザン、タイ古式マッサージなど、その方の身体に合わせて施術を組み立てていきます。
鹿児島で腰のつらさにお悩みの方へ
鹿児島市のトークセン・ビハーラでは、つらい場所だけを延々と施術するのではなく、身体全体のつながりを見ることを大切にしています。
腰のつらさを繰り返している方ほど、
「腰以外を見る」
という視点が、自分の身体を知るきっかけになるかもしれません。
そして私自身も、施術をするたびにお客様の身体から教えてもらっています。
腰がつらいのに、お腹を施術したあとに腰が軽く感じられる。
腰を本格的に施術する前なのに、すでに腰の感じ方が変わっている。
そんなことが実際にあるからこそ、身体は面白い。
人間の身体は、一箇所だけで動いているわけではありません。
だから私も、一箇所だけを見る施術者にはならないようにしたいと思っています。
これからも解剖学とタイ伝統医学、そして実際にお客様の身体を施術する中で得た経験を重ねながら、一人ひとりの身体と向き合っていきます。
皆さまが今日も健やかに、心穏やかに過ごせますように。
コップンカップ♪
